現役の中高生は、高校サッカーをどんな目線で見るべきか解説してみる

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今年、2021年もまもなく終わりを告げる。

年末年始といえば全国高校サッカーの季節だ。筆者も小中学生時代、そして現役高校生時代はほんとに沢山見ていた。

今年もテレビに釘付けになっているサッカー少年が多いことだろう。

 

そこで、今回は強豪校と言われるような高校で3年間サッカーに打ち込んだ経験から、現役の中高生サッカー部がどんなところに注目して高校サッカーを観戦すると良いかということを考えてみた。

これを考えると言うことは、つまり高校サッカーにどう挑む準備をするかということでもある。

きっと参考になる部分があると思うので、軽い気持ちで読んで欲しい。

 

現役の中高生に教えたい着目ポイント

 

高校サッカーをキラキラした目で見る中学生の皆様。

君たちにとってこの全国高校サッカーという舞台は、きっと夢舞台なのだと思う。私もそうだった。

そんな夢舞台に立つことを目指して、これから君たちは高校でサッカーをすることとなる。

そして今現在高校の部活動でサッカーを頑張っている人達。このテレビに映るのは、同世代の高校トップクラスだ。全国に出るには彼らと戦える力を付けなければいけない。

それぞれの準備として、あるいは勉強として。全国高校サッカーはこんなポイントに注目して観戦してみると良いと思う。

 

①体の大きさ、速さ、強さ、キック

 

一つ目は身体能力について。

カメラを通して身体能力を測るのは決して簡単ではないが、これは絶対にやって欲しい。

高校生として生活している間に、テレビに映る彼らと戦えるだけの身体を作る必要があるのだ。

筋トレ、体作りというのは中長期的な計画を持って行う必要がある。筆者のように「今日は雨だから筋トレしよ」なんて気まぐれで筋トレしていては、彼らの身体に追いつくことは出来ないだろう。

自分に残された年数と相談し、しっかりと計画を立てて鍛えていく必要がある。

 

また体つきだけでなく、より具体的な部分も見ておきたい。

スピード、スタミナ、キックの強さ、飛距離、ジャンプ力・・・

様々な動作のレベルをその目に焼き付け、そこに辿り着くために死に物狂いになって欲しい。

 

②個々の判断スピード、情報の確保

 

正直に言ってしまえば、高校サッカーはトーナメントであり戦術的に注目するのはちょっと難しい。

それよりも参考になるのは、個々の判断、それの元となる視野の確保だ。

全国に出るような選手はどんなテンポで判断が出来るのか、どれだけボールから目を離して情報収集しているのか。

選手一人一人のレベルを知るようなイメージで注目してみて欲しいと思う。

 

③必死さ

 

最後にして、個人的に大事だなと思っているのがコレ。

彼らがピッチ上で、あるいはベンチで、どれだけの熱量で動いているのか、戦っているのか。

サッカーに懸ける情熱に、払う犠牲に対して自分はそれだけの取り組みが出来るのか。

 

基準点、目標点を観戦から作る

 

これら上記したものは、辿り着くべき最低限のレベルと考えて欲しい。

こうなるのが夢、ではなくここに到達しなければ絶対に戦えない、という捉え方だ。

 

筆者が高校時代に失敗したのは、中長期的な目標を貫けなかった事だと思う。

その場その場で努力は懸命にするが、気まぐれだったりやりたいことだったり。結果として、高校三年間でどんな選手に、どのレベルを目指すのかというのがずっとブレてしまっていた。そしてこれは高校に限らず、現役時代を通しての課題だったと思う。

全国に出るような選手はこれだけのロングパスがしっかり出せる。
じゃあ日頃からコツコツロングキックの練習をしよう。
その時、常に頭にはこのキックのレベルを意識しておこう。

こういった取り組みを全方位にしっかり行うべきだったのだ。

 

刺激を受けるだけなら誰だって出来る

 

ここで筆者が思うこと、それは「刺激は誰でも受ける」ということである。

例えば、経験談として。トップチームが全国出場を決めた次の日の練習。

Bチームにはこんな声がかけられた。

「県予選が終わって、これから全国のメンバーは改めて選考する。
 お前らもなんとかして食い込んでいけ。」

その日の練習は、とてつもない集中力とモチベーションで行われていた。

だが考えて欲しい。この集中力と意欲で3年間ずっとトレーニングしていたら、もっと上に行けたのではないだろうか。

 

意識を高く保つ難しさ

 

人間誰だって、外部から刺激を受ける機会はあるはずだ。

全国大会を目の前で見たとか、強豪に惨敗したとか、初めてトップチームに上がったとか。

いろんな要因でモチベーションが上がり、質の高い時間を過ごせた経験は多くの人が持っていると思う。

 

だがその気持ち、いつまで持続しただろうか?

筆者はこの点をずっと悔やんでいる。受けた刺激を持続できず、初心を忘れてしまう自分を。

 

筆者の具体的なモチベ低下の例

 

筆者の体験から具体的にモチベーションがどう落ちるかを説明したい。

高校で言えば、私は千葉県立八千代高校に入学した。八千代はA、B1、B2、B3(一年)と4チームに分かれて活動している。

入学当初は、絶対にAチームでスタメンを取るという意欲に燃えているのだが、徐々にそのモチベーションが薄れてくる。Aチームは勝てねえって思ってしまったり、なんとかB1までは上がろうと思ったり。

もちろんAチームで試合に出るには段階を踏む必要がある。だからまずはB2へ、B1へという小さな目標を立てて達成するのはとても大切だ。

だがそれは道中に過ぎず、最終的な目標を忘れないようにしなくてはならない。

 

本当の意味で諦めないのは大変

 

当時の私としては、Aチームを諦めているつもりは全くなかった。

だが今になって振り返ると、それは口先だけだったんだなと思っている。本当に諦めていなければ卑屈になることも無かったし、もっと悔しい気持ちで溢れていたはずだ。

悔しさは自己嫌悪へと変わりがちだし、自己嫌悪を抱えたまま努力するのは本当にしんどい。防衛本能として、諦めというのはあるのかもしれない。あとは拗ねるとか。「どうせ無理だよ」的な。

自分も行動として膨大な練習はしていたが、Aチームになるための具体的な取り組みというよりも思考停止した反復が圧倒的に多かったため成長することが出来なかった。

そこを口や行動だけでは無く、思考まで含めて諦めずに戦うことが大事なのだと思った。

 

サッカーに限らないが成功した選手の中には

「あの日の悔しさは一日も忘れた事が無い」

という発言をする人がいる。あとは家に日の丸を飾って代表を意識していたとか。

これらの発言や行動は、私が出来なかったモチベーションの継続が出来ていた証拠だと思う。もちろん才能もあるが、努力の質を高めるための努力もとても大事なのだと痛感した。

 

まとめ:得た刺激をどこまで持続できるか

 

・高校サッカーを観戦すること自体は、勉強というよりも自分の数年後に目指す基準を見つけるべき
・その基準、得た刺激、モチベを保つ努力が滅茶苦茶大事
・思考回路まで含めて諦めないことは実は凄く大変

 

これはサッカーに限らずあらゆる面でそうだと思う。

新社会人になったときのモチベは今でも同じか、受験勉強は、筋トレは。

 

高い目標を持つのは簡単だが、強い意志を持って目指し続けるのはとても難しい。

その第一歩として、高校サッカーを是非観戦してみて欲しいと思う。

 

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