プロになれなくても、サッカー続けますか?

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サッカーをしている人間が一度は夢見る、プロサッカー選手という舞台。

しかしながら、叶うのはごく一握りの僅かな人間のみだ。残りの99%は叶わないのである。

あなたは、プロになれないとしてもサッカーを続けますか?
いつかその問いは訪れる。

今回はプロになれず、アマチュアでサッカーを続ける選択をした筆者の経験と苦悩を元に、そんな問いへの考え方をお話ししたい。進路に悩む全ての人、サッカーに行き詰まった人に届けば幸いだ。

 

 

 

筆者の経歴

 

まずは筆者がどんな経歴をたどったか、そこからお話ししたい。

 

筆者は町の小さなクラブで、幼稚園からサッカーを始めた。中学一年生までGKだったが、身長が伸びないという理由からフィールドプレイヤーへコンバートする。GKの頃はほんの少しだけ名を馳せていた。

小学校の頃から夢はプロになることだった。身長を伸ばすサプリメントも飲むほどに本気だった。

 

中学校は弱小校の部活動。中一の後半あたりからフィールドプレイヤーを本格的に始めた。当時は少しだけ運動能力が高かったこと、持久力に長けていたことで部活動の市選抜に入るなど僅かながら結果を残した。

この頃も夢は変わらずプロ。そのため進学校ではなくサッカーの強い高校へと進路を決める。

 

千葉県立八千代高校だ。

 

高校では三年間を通して一度もトップチームに上がれず。しかしメンタルはなぜか折れず、ここでもプロを諦めることはなかった。

強豪大学は基本的にテストを突破しないと入部できず、かといって部が強くない大学への進学はサッカーに集中できないのでは・・・
そう考えた筆者は、サッカーの専門学校であるJAPANサッカーカレッジへ進学。
ここでもトップチームへは一度も上がれず、2軍の控えにとどまる。

それでも一般就職ではなく、働きながらプロを目指すことを決意。

東北リーグ一部のブランデュー弘前へ加入。ブランデューでは3年間所属。合計での出場数は10試合にも満たず、残した数字は1ゴール1アシストのみ。そこで戦力外通告を受け、17年間続けたサッカーを辞めた。

以上のように、端から見たらプロになれる可能性が皆無な状況。その中でも最後まで諦められず目指していたというのが筆者の選手人生だった。

 

自分の中で整理がついた瞬間

 

経歴だけ見たら諦めが悪い馬鹿、に見えるだろう。だが筆者の中で、プロを諦めてなおサッカーを続ける決心をした瞬間がある。

それは専門学校時代だ。

JAPANサッカーカレッジはサッカーの専門学校だ。選手コースの生徒はトレーニングに励みながらプロを目指す、ということになっている。だがその実、この学校のトップチームはほぼ全員生徒ではない。外部のチームから金を出して引き抜いたセミプロばかりだ。

例を挙げれば、

・元V長崎、現福井サウルコス所属の松尾篤

・元C大阪の山城純也

などなど、上げればきりが無い。このような選手、単刀直入に言えばプロで戦力にギリギリなれないような選手。
彼らと学生であった自分との実力差は、まさしく分厚すぎる壁だった。彼らですらプロになれない、ということは自分には絶対的に不可能だ。

そう分かってしまったのである。

その時、悩んだ。

「プロになれなくても、サッカーするか?」

この問いに対して吐くほど悩んだ。そして筆者はサッカーを続けることを決めた。

 

なぜ続けようと決めたのか

 

「プロになれなくてもサッカーするか」

この問いを考えるとき、一番最初に考えなくてはいけないことは「なぜサッカーをやっているのか」ということだった。

夢にはいろいろな物がある。
どこかへ行ってみたい、何かを体験したい。こういった夢は、行為自体が目的だ。

それに対し、いわゆる職業を夢という場合。プロサッカー選手、アイドルなど。
これらは肩書き、あるいは地位と言うことになる。

筆者はまずそこに気づき、「なぜプロになりたいのか」ということを改めて考えた。

実はこの問い、19歳になるまで考えたこともなかった。

なぜならば、当たり前すぎたからだ。サッカーをやる、じゃあプロになりたい。
そこで思考が止まってしまっていた。

なぜプロになりたいのか。

思いついた理由はいくつかある。

・サポーターが見守る熱狂の中プレーしたい

・サッカー以外のことをしないで生活がしたい

・スターになりたい、有名になりたい

・高いレベルでプレーしたい

思いついたのはこういった理由たち

その中で何が一番大切なのか、順位を付けることにした。その結果、自分の中で一番大切なのは「サッカーをするのが楽しい」という原点とも言える気持ちだった。

そこに気付いたとき、「プロじゃなくてもサッカーは続けられるじゃないか」と気付いたのである。

サッカーカレッジの卒業生の一部は、社会人リーグで働きながらサッカーを続ける。筆者の同級生もバンディオンセ加古川、いわき古河、JSC宮崎と全国でサッカーを続ける者たちがいた。
趣味よりも深く、本気でサッカーを続けたい。プロかどうかは二の次だ。働きながらでも真剣勝負は続けられる。

これに気付いたときに、筆者は続ける決意をしたのだ。

 

何が楽しかったのか

 

常に二軍以下、あるいはほとんど試合に出られない。高校からずっとそうだから、通算で9年間そんな選手生活を続けてきた。

だからこそ、試合に出て活躍する以外にも楽しさがあることを筆者は知っている。

実は選手を引退したとき、こんなnoteを書いたら結構バズった。時間がある人はこちらも読んで欲しい。

【2019年のnote記事移行】私がサッカーをやめた話【追記あり】

この中に、自分がプレーを続けた理由がいくつか書いてあるのだが抜粋すれば

・そもそもサッカー自体が楽しい

・過去の自分と比べて成長することが楽しい

という二点に尽きる。

勝てるから、活躍するから、応援されるから。そんな理由は言い方が悪いが他者に依存している。筆者が見つけた楽しみは、選手として日々挑戦し、少しでも成長しようと藻掻く過程そのものだったのだ。だから試合に出れず、監督に褒められることがなくても続けることが出来た。

この点に気付けたことは、筆者の選手人生を大きく変えた。

 

なぜプロになりたいか考えよう

 

プロになりたい、それだけを信じて突き進むのも良い。

実際、プロになった選手の大半は才能と情熱に突き動かされた人たちだろう。そしてそういった者たちのメッセージは沢山ある。

「努力すれば夢は叶う」とか。

「諦めないことが大事」とか。

だが、彼らは少数派だ、マイノリティだ。サッカー経験者の99%はプロになれない。
ならば99%側だった人の声も聴いてみた方が良い。

叶わない先に何があるのか。それを考えることは、間違いなくサッカー人生を豊かにする。

 

エリートが折れやすい理由

 

八千代高校には、様々な強豪から夢を持って進学した選手がいた。

Jユース、クラブチーム、部活動・・・

それぞれエリートクラスもいれば無名もいる、あらゆるレベルの選手が集まっていた。
52人いた部員の中で、卒業後に競技としてサッカーを続けたのは筆者含め5人ほど。そのほかの選手は皆、燃え尽き、または諦めて選手を辞めてしまった。

当時は理由が分からなかったが今なら分かる。

皆必死が故に、プロになるか否かでしか判断が出来なかったのだ。

 

サッカーにはもっと沢山の付き合い方がある。学業を第一にしながら普通の大学の部活で上手くなるように努力する、とか。あるいは市リーグレベルの社会人で細々と続けてもいい。

プロ以外の選手生活の続け方は、以外にも少なくないのだ。

だが強豪が故、全てを投げ打って努力した結果それすらも模索せず終わってしまう人が多い。

これは高校だけではなく大学卒業時も同様だろう。

この理由は、「プロになる」という夢の持ち方では、プレーするステージが目標になってしまっているからだと考えている。

単純に

「もっと上手くなりたい」

「サッカーをするのが楽しい、続けたい」

というモチベーションがあれば場所や地位は関係ないはずなのだ。

 

それに筆者は気付いたから、プロでも地域リーグでも草サッカーでも、プレーするのはサッカーであり本質的には同じだと考え、とにかくもっとプレーしたいという気持ちでサッカーを続けた。

だが結果を出し続け、周囲から賞賛され、将来を期待されたエリートにはそのような苦悩は少ないのかもしれない。

だから折れやすい、と言われるのではないだろうか。

プロになれると信じて疑わない。それは夢を見る力はあるかもしれないが、脆い一面もある。

高校の仲間達も、ユース出身の多くはサッカーに対して淡泊だが、Bチームの苦悩する奴らの方がサッカーについて話す機会が多かった。

 

苦労しながら続けるからには原動力となる熱がある。

得意だから続けるのか、好きだから続けるのか。

 

そこには大きな差があるのだ。

 

あなたはなぜサッカーをするのか

 

今、改めてもう一度考えてみよう。

なぜあなたは、サッカーをするのだろうか。サッカーを通して何を感じ、何を得ているのか。

その問いの先には、人それぞれ違った答えがあるだろう。だがその答えは、必ずあなたの力になる。

原動力に、困ったときの帰るべき初心に、なにより今後のサッカー人生の軸になる。

 

この問いに向き合うことは、簡単ではない。

 

だからこそ、皆様には是非向き合って欲しい。

プロになれなかった落ちこぼれでも、選手人生が幸せだったと胸を張って言える敗者だからこそ、将来がある中高生に伝えたい。

サッカーはどこでやってもサッカーなのだ。

 

 




 

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@山田有宇太

 

 

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